
新しい知識や技術を吸収する楽しさを、ぜひ感じてほしい。
技術部 施設課 道場施設係
Y.T.さん
2022年入社
PROFILE
線路や橋梁(きょうりょう)など鉄道施設の点検や補修を行う。入社から日々技術を磨いていく中、業務範囲が広がるとともに責任感も身についてきたと語る。これまで先輩の背中を追ってきたように、後輩のお手本になれるよう指導にも奮闘中。休日に映画館で1日に2作品を鑑賞するほどの映画好き。
入社のきっかけは?
高校時代の恩師に就職先として神戸電鉄を勧められ、地域に根差した企業の安定感に惹かれたのが、志望のきっかけです。内装業に従事する親の仕事を手伝った経験から、体を動かす仕事にもともと興味を持っていました。施設課なら、体を動かしながら技術者として成長していけると思い、この道を選択しました。入社後は、体力面・スキル面ともにレベルアップしながら日々楽しく働いています。

電車を運行させるために欠かせない仕事。だからこそ、やりがいがあります。
私たちの部署で主に担当しているのは、線路の点検や補修業務です。作業する箇所を一つ挙げると、分岐器と呼ばれる電車の進路を変更する設備があります。分岐器の構造物である可動式レールに、ずれや摩耗・亀裂による不具合があると電車の脱線につながる恐れがあるので、点検時は特に目を凝らしています。運行の合間に作業を行う私たちの仕事は、お客様の目にはなかなか映らない地道なものですが、安全に電車を走行させるために必要不可欠な仕事だという自覚をもって日々業務に取り組んでおり、メンテナンス箇所を発見して補修できたときなどは、安全運行の一端を担えた誇らしさとやりがいを感じます。

今日も一日安全に。線路内に入るときは、物事の一手先を読む力が必要です。
作業時は線路内に立ち入って、電車が運行する合間のわずかな時間で業務にあたっています。そのため、私たちが意識しているのは、電車との接触を防止する「早期待避」です。具体的には、電車運行の監視を担当する作業員の指示に従い、電車が通過する3分前には作業をストップして、電車から1m以上離れた安全な場所に移動するというものです。指示を受けたときに焦らず即座に行動できるように、なるべく道具は広げず、使用したものはすぐに片付けることを心がけています。すべては、私たち自身と、電車・ご乗客の皆様の安全を守るためです。「早期待避、よし!」を合言葉に、一つひとつの作業に真剣に取り組んでいます。

さらに磨きをかけたいのは、状況に適した道具を正しく使う能力。
作業では数えきれないほど多くの道具を扱うため、道具の種類や使い方を覚えるのが大切だと感じています。目指すのは、必要なときに・必要な道具を・正しく使える、先輩たちのような技術者になることです。たとえば、レールの下に敷かれる枕木を留める釘を抜くにも、状況によって扱う道具はさまざまで、1.5mほどの長いバールを用いて釘を一気に引き抜くときもあれば、硬く埋まった釘に短いバールをかけ、上からハンマーで叩いて抜きやすくする場合もあるなど、状況に応じて適切な道具を判断する力が必要になります。私の場合、指示を受けて作業する場面もまだたくさんあるので、自ら考えて的確に作業する先輩たちを目標に、今後も経験を積んで腕を磨いていきたいです。
取材日:2024年3月